|
『The 7th Blues』(ザ・セヴンス・ブルーズ)は、日本のロック・ユニット、B'zの2枚組オリジナル・アルバムである。なお、「Blues」の読み方は、「ブルース」ではなく「ブルーズ」だが、メンバーはどちらでも良いと述べている〔「music freak magazine」2008年2月号〕。 == 内容 == B'z初の2枚組オリジナル・アルバム。タイトルは「ブルーズ」だが、ブルース調の曲が多いわけではなく、アレンジとしてはジャズやファンク寄りのものも多い。様々な楽器が使用され、特にブラスが多用されている。また、他のアルバムに比べ演奏時間が長い曲が多く、6分を超える曲が6曲あり、半数の楽曲が5分を超えている。なお、需要減少により本作限りでアルバムのカセットテープの生産・販売を中止した〔シングルのカセットテープの発売は、「love me, I love you」が最後〕。 メンバーは、「今まではツアーの合間にアルバムのレコーディングをしていたが、初めて製作だけに集中できた」とコメントし、今回はあまり深く考えず思いついた曲をどんどんレコーディングするという方針がとられた。このため最初から2枚組を目的として製作されたわけではない。ミキシングエンジニアは、後にグリーン・デイなどを手掛けるクリス・ロード・エルジが担当。また、東京スカパラダイスオーケストラなど多くのミュージシャンが参加している。何かテーマがあってアルバム制作に取り掛かっていなかったため、アルバムタイトルは「7枚目のオリジナルアルバム」ということに加え、ブルースでよく使われる「7thコード」をもじったもので、松本孝弘曰く「酔った時の思いつき」(同年のツアータイトルは、9回目のツアーということから「B'z LIVE-GYM '94 "The 9th Blues"」となった)。稲葉浩志は当時「これからの基本姿勢ができた」と本作を気に入っており、松本も後に「大きなターニングポイントとなった」と語っている。尚、前作『RUN』以降に発売されたシングルのうち、「愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない」と「裸足の女神」は未収録となった。 当時は、長期のライブツアーによるメディア露出の激減やメンバーの長髪、稲葉も「内に向かって吐き出していた」とコメントしたほどのヘヴィーなライブなどが重なり、現在ではメンバーは94年を「暗黒時代」と呼んでいる。これについて当時の取材インタビューで松本は、これまでは意識して売れる作品を提供してきたと認めた上で「今までは僕らのことをアイドル的に見てる人もいた」「このアルバムには自分達のルーツみたいなのがはっきりと出ている。それをこれからの人達にも伝えたい」と答え、翌年のインタビューでは「去年(『The 7th Blues』)はこちらから啓蒙させようという意識があった」と述べている。また、2008年のタワーレコードの携帯サイトでは「『The 7th Blues』は当時の邦楽で一番洋楽の音に近く、そこから洋楽を聴く人が増えた」と指摘し、「邦楽と洋楽の距離を縮めた啓蒙的作品」という評価もある〔「リスアニ! vol.1 」(SONY MAGAZINES ANNEX 第 507号)より〕。 オリコンチャートで3週連続1位となり、累計売上約163万枚と2枚組オリジナル・アルバムとしては史上初のミリオンセラーとなり〔2枚組オリジナル・アルバムでミリオンセラーとなったのは今作と『キラーストリート』(サザンオールスターズ)、『僕の見ている風景』(嵐)の3作品のみ〕、2枚組オリジナル・アルバムでは歴代最高の売上を記録。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「The 7th Blues」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|